報告書を出したのに、上司から「で、どうしたいの?」と聞き返される。説明はしたつもりなのに、判断が先に延びていく。
報告書が伝わらないとき、足りないのは文章の上手さではないことが多いです。読む人が「何を決めればいいのか」にたどり着くまでの順番が整っていないだけ、ということがよくあります。
この記事では、上司やお客様に判断してもらう報告書を、どんな順番で、どう見せるとよいのかを、架空の報告書を使って順番に紹介します。後半では、その順番をClaudeに渡して報告書を作る方法も書いています。

※本記事で使用している企業名・人名・数値は、資料制作サンプルとして作成した架空のものです。
報告書は「読んでもらう」より「決めてもらう」資料
企画書は、相手に「やってみたい」と思ってもらう資料です。報告書は少し違って、相手の時間を使って読んでもらい、最後に決めてもらう資料です。
だから、読み終わった瞬間に「何を決めればいいか」「おすすめはどれか」が分かることが一番大事です。途中の説明がどれだけ丁寧でも、最後に決めることが書いていなければ、読んだ人は判断できません。
上司が知りたい順番は、だいたい決まっている
判断する側が知りたいことは、報告の中身が違っても、おおむね同じ順番です。
- 何が変わるのか(いまと、これから)
- どんな案があるのか(2つ並べる)
- どれをすすめるのか、なぜか(理由は3つまで)
- いくらかかって、いつできるのか(表で比べる)
- いつ、何をするのか(日程)
- 気をつけることは何か
- 何を決めてほしいのか(最後のページ)
この順番で並べると、報告書は8ページ前後に収まります。以下、ページごとに見せ方のポイントを紹介します。

1|最初に「何が変わるか」を見せる
最初のページで、いまとこれからを左右に並べます。「受付」「支払い」「確認」のように、変わる項目ごとに1行ずつ。文章で長く説明するより、→(矢印)でつなぐだけのほうが、変化がひと目で伝わります。
右側には、なぜ変える必要があるのかを数字で置きます。「予約1,240件」「電話対応62時間」のように、単位まで書くのがポイントです。

2|案は2つ並べて、おすすめに印をつける
案を1つだけ出すと、上司は「ほかに方法はないの?」と考え始めます。2つ並べて、おすすめの方に印をつけると、比べたうえで判断してもらえます。
それぞれの案には「良い点」と「気になる点」を同じ形で書きます。おすすめの案の気になる点も隠さずに書くと、報告書全体が信用されやすくなります。

3|理由は3つまで、見出しで言い切る
おすすめの理由は、多くても3つまでにします。それぞれの見出しは「12月の山場に間に合う」のように、見出しだけ読めば理由が分かる形で言い切ります。説明はその下に2行ほど。
選ばなかった案がなぜ弱いのかも、ページの最後に1行で添えておくと、「B案じゃだめなの?」という質問を先に片づけられます。

4|費用と時期は、表でまとめて比べる
費用や始められる時期は、文章で書くと読み比べるのが大変です。案ごとに1行の表にすると、違いが一度に見えます。
「今のまま」も1行入れておくのがおすすめです。何もしなかった場合と比べられるので、変える意味が伝わりやすくなります。

5|最後のページは「ご判断いただきたいこと」
報告書の最後は、まとめではなく「決めてほしいこと」で終えます。決めてほしい項目、選べる案、おすすめの3つを1行にまとめます。
このページだけ背景を黒くして、ほかのページと雰囲気を変えています。読む人に「ここが結論」と伝わるようにするためです。

日程や、切り替えのときに気をつけることのページは、必要なときだけ入れます。どちらも、上司が「で、いつから?」「問題は起きない?」と聞きそうなことを先に答えておくページです。
Claudeに報告書を作ってもらうときの伝え方
この順番は、Claudeに報告書を作ってもらうときにもそのまま使えます。「報告書を作って」とだけ頼むより、判断してほしい相手と、決めてほしいことを先に伝えるほうが、ずっと使える形になります。
そのまま使えるプロンプト例
上司に判断してもらうための報告書を作ってください。 ・読む人:部長(この件の細かい経緯は知らない) ・決めてほしいこと:〇〇(A案とB案のどちらにするか) ・おすすめ:A案(理由は3つ:〇〇、〇〇、〇〇) ・数字:〇〇、〇〇 ・費用と時期:A案〇〇円・〇週間/B案〇〇円・〇か月 次の順番で、8ページ前後にしてください。 何が変わるか → 2つの案 → おすすめの理由 → 費用の比較 → 日程 → 気をつけること → ご判断いただきたいこと
企画書の作り方全体は、こちらの記事で詳しく書いています。Claudeで企画書を作る方法|構成からデザインまで実例で解説
この順番と見せ方を、Skillにしました
先日、社内でホームページの変更について上司に判断をもらう報告書を、Claudeと一緒に作りました。そのとき、白・赤・黒の引き締まった見た目と、「最後に決めてほしいことを置く」構成が、報告書にとても合っていると感じました。
そこで、その順番と見せ方をClaudeが読める「スキル」としてまとめました。毎回「最後は判断してほしいことで終えて」「おすすめには印をつけて」と伝えなくても、はじめからその判断が入った状態で報告書が組み上がります。
すでに販売している「ブルーver(提案書向け)」「ハロウィンver(季節の企画向け)」と同じシリーズの、報告書向けのデザインです。
CLAUDE CODE SKILL
プレゼン資料作成スキル:レッドver
この記事で紹介した「判断してもらう順番」と見せ方を、Claudeが読める形にまとめたファイルです。「レッドverで報告書を作って」と日本語で伝えるだけで、8種類のレイアウトから中身に合ったページを組み、PowerPointで書き出します。白×赤×黒の引き締まったデザインで、おすすめの案には必ず印がつきます。見本の報告書も入っています。
1,980円(税込)
買い切り/購入後すぐダウンロード
ご購入前にご確認ください。このスキルは Claude Code(ターミナル版・デスクトップアプリ版)で動きます。ブラウザ版の claude.ai では動作しません。ほかに Node.js と、PowerPointを書き出すための部品(npm install -g pptxgenjs)が必要です。導入手順は購入後のメールでご案内します。
まとめ|報告書は「最後のページ」から考える
報告書が伝わらないときは、文章を直す前に、順番と最後のページを見直してみてください。何が変わるか、どの案をすすめるか、何を決めてほしいか。この3つがはっきりしていれば、読む人は迷わずに判断できます。
まずは次の報告書で、最後のページに「ご判断いただきたいこと」を1枚置くところから試してみてください。
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報告書は、読む人の時間をもらう資料です。最後のページに「何を決めてほしいか」が書いてあるだけで、読む側はずいぶん楽になります。