ChatGPT広告に「画像で見せる広告」と効果測定の拡充|日本の会社は何が使える?クリック以外の成果はどう測る?

ChatGPT Ads 画像の広告と効果測定が拡充

ChatGPTの広告は、2026年2月に米国で試験が始まり、いまは日本の会社も管理画面(Ads Manager)から自分で出稿できる状態です。9月には、広告文や画像の案をAIが出す機能も加わりました。

広告を出す側が次に気になるのは、「で、効いたの?」です。検索広告やSNS広告と並べて予算を決めるには、成果を同じものさしで測れないと判断ができません。

2026年10月5日、OpenAIは「人々の AI 活用に合わせた広告づくり」を公開し、画像で見せる新しい広告の形式と、効果測定の道具と連携先の拡充、ブランドを守るための新しい仕組みを発表しました。同じ日に、広告主向けのブログ「More ways to measure ChatGPT Ads」で測り方の詳しい説明も出ています。

この記事では、OpenAIの発表・広告主向けブログ・公式ヘルプで確認できたことだけを使って、何が変わったのか、日本の会社に関係するのはどこか、広告やWebの仕事でどう考えればよいかを整理します。

トミー

新しい広告の置き場所は、試すより先に「どう測るか」を決めないと、続けるかやめるかの判断ができません。今回はそこに手が入った発表です。

何が発表された?

発表の中身は、大きく3つに分けられます。

ChatGPT広告の10月5日の更新(画像で見せる広告・効果測定の拡充・ブランドを守る仕組み)
ChatGPT広告の10月5日の更新(画像で見せる広告・効果測定の拡充・ブランドを守る仕組み)
  • 画像で見せる新しい広告の形式:まずはChatGPTで画像を生成している間に表示する形でテストする。広告であることを明示し、生成中の画像とは分けて表示する。今月後半から米国で、一部の広告主を対象に始める
  • 効果測定の拡充:Pixel(サイトに入れる計測タグ)とコンバージョンAPI(サーバーから成果を送る仕組み)を土台に、計測ツール・データ連携の会社との連携を広げた
  • ブランドを守る仕組み:条件を満たす広告主は「除外フレーズ」を使えるようになった。DoubleVerify(DV)とIntegral Ad Science(IAS)とは、ブランドに合う場所に広告が出ているかを評価する試験的な取り組みを進めている

発表では、ChatGPTは毎週12億人が使っていると説明されています。広告がChatGPTの回答に影響しないこと、会話の中身は広告主に渡さないことも、これまでと同じく書かれています。

これまでと何が違う?

9月16日の更新は、広告を「作る」部分にAIが入ったものでした。今回は、出したあとに「測る」部分と、「どこに出るか」を管理する部分が中心です。

広告主向けブログは、ChatGPTに来る人は作業や判断の途中で、広告をクリックするのがすぐ次の行動とは限らない、と説明しています。そのため、クリックのあとの成果だけでなく、広告を見ただけのあとの成果や、広告がなかった場合と比べて増えた分まで測れるようにする、というのが今回の考え方です。

何ができるようになった?

クリックのあとの成果を、ふだんの道具から送る

PixelとコンバージョンAPIで、購入・問い合わせ・アプリのインストール・会員登録などを計測し、広告の最適化にも使います。データ連携ではHightouch・Tealium・LiveRampと連携し、すでに使っている仕組みから成果のデータを送りやすくなりました。

アトリビューション(どの広告の成果かを割り当てる仕組み)では、AppsFlyer・Adjust・Branch・Singular・Kochava・Airbridge・Tenjin・Triple Whale・Northbeam・DV Rockerbox などに対応したと書かれています。公式ヘルプには、Ads ManagerでAPIキーを作って各社の画面に登録する手順が会社ごとに載っています。

「見ただけ」の成果をレポートに含める

レポートでは、クリック後の成果を数える期間を商品の買われ方に合わせて選べるほか、クリックなしで表示から1日以内に起きた成果(1日ビュースルー)を含めて見られます。ブログでは、この設定はレポートの数え方を変えるもので、配信の最適化の仕方は変えないと説明しています。

最適化のほうは、選んだ目標について、クリック経由と表示経由の両方の成果から学ぶ仕組み(Advanced conversion optimization)がある、と書かれています。送っている成果データの質を確かめるEvent Quality Score(EQS)も案内されています。

「広告で増えた分」を実験で見る

Haus・Measured・WorkMagicと組んで、地域を分けた実験で広告の効果を見る取り組みを検討しています。ブログ自身が「まだ初期段階」と書いている部分です。ブランドの印象への効果は、KantarとCintと初期のテストをしているとあります。

クリックのあと・見ただけのあと・広告で増えた分の3段で測る(数字はパートナーが示した初期の結果)
クリックのあと・見ただけのあと・広告で増えた分の3段で測る(数字はパートナーが示した初期の結果)

発表には、パートナーが示した初期の結果も載っています。WeightWatchersのChatGPT広告の獲得単価が、同社の検索広告全体の基準より15.3%低かった(DV Rockerbox)、ウェルネスブランドのDoseで、ラストクリックで数えた注文の2.3倍の「増えた注文」を推定した(WorkMagic)、などです。OpenAI自身の初期の分析では、1日ビュースルーの成果のうち52.7%が、広告の表示から1時間以内に起きていたとされています。どれも個別の広告主の結果で、ほかの会社でも同じになるとは書かれていません。

出したくない話題を「除外フレーズ」で避ける

ChatGPTには、心理的に弱っている場面やセンシティブな話題では広告を出さない仕組みが、もともとあります。それに加えて、ブランドごとの細かい決まりに合わせて、出したくない文脈を除外フレーズで指定できるようになりました。使えるのは「条件を満たす広告主」で、条件の中身は発表には書かれていません。

仕事ではどう使えそう?

ここからは、公式情報をもとにした、KAKERUデザインとしての見立てです。

検索広告と同じ「獲得単価」で比べる準備をする

予算を動かすかどうかは、結局ほかの広告と同じものさしで比べられるかで決まります。PixelとコンバージョンAPIを入れ、成果の数え方を検索広告とそろえておけば、少額で試した結果を同じ表に並べられます。

ランディングページの計測を先に整える

公式ヘルプでは、クリックのときにページのURLの末尾に「oppref」という目印が付き、Pixelがそれを受け取ると説明されています。リダイレクトやページの移動でこの目印が消えると、成果が数えられなくなります。Web制作の側では、計測タグを入れる場所と、URLの目印がフォームの完了まで残るかを、公開前に確かめておく作業が出てきます。

「見ただけ」の数字は、分けて報告する

1日ビュースルーを含めると、成果の数は増えて見えます。社内やお客様に報告するときは、クリック経由と表示経由を分けて出しておくと、ほかの広告と比べるときに誤解が起きにくくなります。

KAKERUならこう使う/使わない

使う:ChatGPT広告を試す会社のサイトでは、計測タグと成果の受け取り口を先に整えるところを手伝う考え方に向いています。どの数字を何と比べるかを決めてから少額で始め、クリック経由と表示経由を分けて見る。測り方を先に決めるのは、ほかの広告と同じ順番です。

使わない:パートナーが示した15.3%や2.3倍を、そのまま自社の見込みとして企画書に書くことはしません。個別の広告主の初期の結果だからです。また、画像で見せる広告は米国の一部の広告主でのテストなので、日本の会社への提案の材料にはまだしません。

トミー

数字が良く見えるときほど、「それはクリックの数字?見ただけの数字?」と一度聞き返す。広告の報告書で一番大事なところは、AIの時代になっても変わらないと思っています。

誰が使える?

  • 広告を出せる会社:公式ヘルプ「Ads Manager Availability」で、日本はセルフサービスで出稿できる国(Available)。広告を出して請求を受ける法人が、対象国にあることが条件
  • 画像で見せる広告:今月後半から米国の一部の広告主でテスト。日本での提供時期は記載なし
  • 連携できる計測ツール:発表とヘルプに会社名の一覧あり。国ごとの対応は記載がないため、使っているツールの資料で確認が必要
  • 除外フレーズ:条件を満たす広告主。条件は発表には記載なし
  • 広告が表示される人:ChatGPTの無料プランとGoの利用者だけ。Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduには出ない。18歳未満と判断されたアカウントにも出ない

ChatGPT広告を出す予定がない会社や、広告の運用を代理店に任せている会社の担当者が、いま細かく覚える必要のある話ではありません。自社で広告を運用している人、Webサイトの計測を担当している人に向いた発表です。

注意点

数字はOpenAIとパートナーが示した初期の結果

15.3%・52.7%・2.3倍は、どれもパートナーによる検証か、OpenAIの初期の分析として紹介されたものです。業種や商品が違えば結果も変わります。自社で判断するときは、自社の数字で比べるのが前提です。

ほかのツールと数字が合わないことがある

公式ヘルプには、Ads Managerと分析ツールやほかの広告の管理画面で、成果の数が違うことがあると書かれています。理由として、数える期間や方法の違い、時間帯の区切り、ブラウザや同意の状況、重複の除き方などが挙げられ、違いがあっても必ずしも誤りではないと説明されています。

成果データを送る前に、同意と説明を確認

ヘルプは、成果のデータは法律と規約で許される範囲で送ること、集めるデータについて利用者に分かりやすく説明し、必要な同意を得てから送ることを求めています。プライバシーポリシーの書き方も含めて、送る前に確認が必要です。

まとめ

  • 2026年10月5日、OpenAIがChatGPT広告の画像で見せる新しい形式・効果測定の拡充・除外フレーズなどを発表した
  • 画像の広告は、今月後半から米国の一部の広告主でテスト。日本での時期は記載なし
  • 効果測定は、Pixel・コンバージョンAPI・計測ツールとの連携・1日ビュースルー・地域を分けた実験まで広がった
  • 日本はAds Managerのセルフサービス対象国。広告が表示されるのは無料プランとGoの利用者だけ
  • パートナーの数字は個別の初期の結果。試すなら、計測を先に整え、クリック経由と表示経由を分けて自社の数字で判断する

ChatGPT広告を検討している会社は、まずランディングページの計測タグと、問い合わせや購入の完了ページまで目印が残るかを確かめるところから始められます。

参考・情報源

確認日:2026年10月6日。機能や提供状況は変わることがあります。最新の情報は公式ページでご確認ください。

ふだんの制作の話や、作ったものの裏側は Instagram と X でも出しています。

関連記事

ChatGPTの広告、AIが考えるように。日本の会社も、もう出せます
ChatGPT Ads 画像の広告と効果測定が拡充

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA