スマホやパソコンを、画面全体が暗い「ダークモード」にして使う人がいます。一方で、サイトの多くは白い背景のままです。暗い画面に慣れた目で開くと、白いページがまぶしく感じることがあります。
2026年11月3日、Safariのもとになっている WebKit(ウェブキット)の公式ブログで、Safari 27.3のベータに「Adaptive Dark Mode(アダプティブ・ダークモード)」が入ったと発表されました。見る人がオンにすると、ダーク表示に対応していない明るいサイトを、Safariが暗くして表示する機能です。サイトを作った側が何もしていなくても、Safariの側で色を変えます。この記事では、何が変わるのか・誰に関係するのか・サイトを持っている人が確かめておくことを、順番にまとめます。
この記事の要点
- Safari 27.3のベータで、見る人がオンにすると、ダーク表示に対応していない明るいサイトをSafariが暗くして表示します。
- 関係するのは白い背景のサイトを持つ人で、すでにダーク表示に対応しているサイトは、Safariは何も変えません。
- 今は書き換えを急がず、ロゴや背景の画像が暗い表示でどう見えるかを確かめてから、任せるか自分で作るかを決めます。
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ダークモードにCSSで対応する
自分のサイトでダーク表示を作るときの、prefers-color-scheme・color-scheme・light-dark() の使い方をまとめています。
何が変わる?
WebKitのブログによると、ダークモードで使っている人のページの表示は40%近くあるのに、ダーク表示に対応しているページの表示は10%にとどまっています。Safariは2019年春のSafari 12.1で、サイトのダーク表示に最初に対応したブラウザです。今回の Adaptive Dark Mode は、このすき間をSafariの側で埋めようとする機能です。
しくみは、ページの色を読み取って、明るさだけを反対にし、色合いは残すというものです。白い背景は暗く、黒い文字は明るくなりますが、青いボタンは青のままです。文字は、読みやすさの目安として知られる「背景との明るさの差 4.5対1」(WCAGというアクセシビリティの基準)に近づけるように調整されます。明るいグラデーションも暗いものに変わり、ボタンと背景の見分け、写真の上の文字、マウスを乗せたときのメニューが読めるかもSafariが確かめます。
画像の扱いも決まっています。
- 写真などの画像は、ほとんどそのまま
- SVG(線や図形で描く画像)のアイコンやロゴは、見えるように必要なときだけ色を変える
- ふつうの画像でも、白黒だけの簡単なロゴは反転することがある
- canvas(地図やグラフを描くときに使う部品)の中身は変わらない
- うまくいかないときは、マスクや mix-blend-mode(色の重ね方の指定)を止めることがある
どのサイトでも暗くするわけではありません。Safariは、次の3つを分けて扱います。

「color-scheme: light dark」と書いて、ダーク表示に対応していることを示しているサイトは、Safariは何も変えません。もともと背景が暗く文字が明るいページも、そのままです。暗くするのは、ダーク表示に対応していない、明るいページだけです。
いつから・誰に関係する?
2026年11月4日の時点で、この機能があるのは Safari 27.3 のベータ(試験版)だけです。正式版がいつ出るかは、ブログには書かれていません。どの機器(iPhone・iPad・Mac)で使えるかも、ブログには書かれていません。
また、最初からオンになっているわけではありません。ブログに書かれている手順は、次のとおりです。
- 本体の見た目(外観)をダークにしておく
- 背景の明るいサイトを開く
- SafariがAdaptive Dark Modeのお試しを見せるので、「Try」を押す
つまり、暗く見えるのは、見る人が自分で選んだときだけです。ダークモードを使っていない人や、お試しを選ばなかった人には、今までどおりのサイトが表示されます。
関係するのは、白や明るい色を背景にしたサイトを持っていて、ダーク表示には対応していない人です。ブログの数字では、ダーク表示に対応しているページの表示は10%なので、多くのサイトがここに入ります。反対に、すでに自分でダーク表示を作っているサイトには、今回の話は関係ありません。
もう1つ知っておきたいのは、サイトの側からは、変換されているかどうかを見分けられないことです。Safariはそれをサイトに知らせず、JavaScriptでページの色を読んでも、もとの色が返ります。そのため、サイトの側で「何人が暗い表示で見たか」を数えることはできません。
何をすればいい?
サイトを持っている人・Web担当の人がすることは、次の4つです。どれも、急いで書き換えるための手順ではなく、決める前に確かめるための手順です。
1. 自分のサイトが「ダーク表示に対応ずみ」か見る
パソコンのブラウザでサイトを開き、右クリックの「ページのソースを表示」で、「color-scheme」という言葉があるかを検索します。次のどちらかが書かれていれば、ダーク表示に対応していると示しているサイトです。
<meta name="color-scheme" content="light dark">
:root { color-scheme: light dark; }
見つからなければ、白い背景のサイトは Adaptive Dark Mode の対象になります。WordPressのサイトでは、使っているテーマによって書かれているかどうかが変わります。
2. ロゴと画像の「白い背景」を見る
暗い表示で目立ちやすいのは、白い背景がついたままの画像です。ロゴや商品写真を、背景ごと四角い画像にしていると、暗いページの中に白い四角が浮いて見えます。ブログでは、ロゴやアイコンはSVGにする、写真の背景は透明にしておく、といった書き方がすすめられています。まずは、ヘッダーのロゴ・トップページの画像・バナーの3つを見ておくと十分です。
3. 背景に敷いた画像と、地図・グラフを見る
背景に模様の画像を敷いているページは、画像がそのまま残り、文字の色だけが変わることがあります。ブログでは、背景の模様は画像ではなくCSSの色やグラデーションにすることがすすめられています。また、canvasで描いた地図やグラフは変換されないので、まわりだけ暗くなります。お問い合わせページの地図や、料金のグラフがあるサイトは、ここも見ておきます。
4. 任せるか、自分で作るか、明るいままにするかを決める

選べるのは3つです。何もせずSafariに任せる、自分でダーク表示を作る(color-scheme: light dark と、暗いときの色を自分で決める)、明るいままにする(color-scheme: light only)です。明るいままにしたいページや部分には、次のように書きます。
<meta name="color-scheme" content="light only">
:root { color-scheme: light only; }
ただし、この「only」は、Safari 27.3 のベータ1ではまだ効きません。ブログでも、ベータが進むのを待つように書かれています。また、ダーク表示に対応していると示すときは、ページの最初(headの中か、:root・bodyのCSS)に書き、あとからJavaScriptで足さないように、とされています。

ベータの段階で書き換えるより、まずは自分のサイトがどう見えるかを知っておく。それだけで、正式版が出たときに落ち着いて決められます。
KAKERUならこう考える
KAKERUとしては、今すぐ「light only」を書いて止める必要はないと考えています。理由は2つあります。1つは、暗く表示するかを選んでいるのが見る人自身だということです。まぶしさを避けたくて選んだ人に、明るいまま見せることが、いつもよいとは限りません。もう1つは、ベータ1では「only」がまだ効かず、正式版の時期も決まっていないことです。
そのうえで、白い背景つきのロゴや画像は、次にサイトを直すときに、背景の透明な画像やSVGに替えておくのがよいと考えています。これは Adaptive Dark Mode のためだけでなく、背景の色が違うページや、ほかの人のサイトに載せてもらうときにも、そのまま使えるからです。
自分でダーク表示を作るのは、色を一つずつ決めるので手間がかかります。ブランドの色を大事にしている会社や、写真の見え方にこだわるお店は検討する価値がありますが、それも暗い表示での見え方を確かめてから決めれば十分です。
注意点
- 2026年11月4日の時点では Safari 27.3 のベータの機能。正式版の時期と、使える機器は、ブログには書かれていない
- オンにするのは見る人。最初から全員のSafariで暗くなるわけではない
- 「color-scheme: light only」は、Safari 27.3 のベータ1ではまだ効かない
- サイトの側からは、変換されているかを見分けられない。JavaScriptで色を読んでも、もとの色が返る
- うまく表示されないときの意見は、サイトを作る人はメール(web-evangelist@apple.com)で送れるとブログに書かれている

すでにダーク表示に対応しているサイトや、色を自分で決めているサイトには、関係のない話です。
まとめ
- 2026年11月3日、Safari 27.3のベータに、明るいサイトを暗く表示するAdaptive Dark Modeが入ったと発表
- オンにするのは見る人。ダーク表示に対応していない明るいページだけが対象で、対応ずみのサイトは変わらない
- 明るさだけ反対にして色合いは残す。写真はほぼそのまま、白黒の簡単なロゴは反転することがある
- サイトを持つ人は、color-schemeがあるか・ロゴや画像の白い背景・背景の画像と地図を確かめてから、任せるか作るか明るいままにするかを決める
参考・情報源
- WebKit ブログ「Introducing Adaptive Dark Mode」(2026年11月3日)
https://webkit.org/blog/18541/introducing-adaptive-dark-mode/
※Safari 27.3 ベータ・しくみ・オンにする手順・light only・ベータ1の注意 - MDN「color-scheme」
https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/CSS/Reference/Properties/color-scheme
※color-schemeの書き方 - MDN「prefers-color-scheme」
https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/CSS/Reference/At-rules/@media/prefers-color-scheme
※暗いときの色を自分で決める書き方
※ 2026年11月4日に確認した内容です。正式版の時期や細かな動きは、Appleの今後のお知らせで確かめてください。
ふだんの制作の話や、作ったものの裏側は Instagram と X でも出しています。























サイトの側で何もしなくても、見る人の画面では色が変わることがある。今回いちばん大事なのは、そこだと思います。